飫肥杉 外装用サイディング材
"OB6P"
外装用サイディング
18mm x 働き幅123mm x 3,900mm
すべて心材、脱落のリスクのない節を許容した材選別
PAD(Partial Air Dry)乾燥材
本実突き付け、化粧面ラフ仕上げ
材料単価(定価)
¥11,000 /平米
掛け率はお問い合わせください。
飫肥杉と出会い、その美しさと類稀な性能、コストパフォーマンスを知るほどに、ひとつの願いが生まれました。
「今手に入る、最良の木質サイディングを開発・安定供給したい。」
北米で長い歴史を持ち、ここ日本でもロングセラーとなっていたレッドウッド#711/MG(現地識別:B/Btr #733)が材料高騰と円安の影響を受ける中、その魅力を受け継ぎつつ蓄積されてきたユーザーフィードバックを採り入れた新製品づくりに、私たちはこの飫肥杉が最適であると考えました。
その後すぐに産地・宮崎県の製材業者とタッグを組んで、OB6Pのプロジェクトはスタートしました。
外壁材に耐候性能を与える主な要素として、降雨などで木部に含まれた水分を早く放出できる仕上げと、菌類の活動を抑えられる成分をより多く、効果的に保持できるという2点があります。前者についてはレッドウッドで実績のあるラフ仕上げを、後者においては飫肥杉の固有成分を生かせるよう、露出面積に対して充分な体積を確保できる18mmという厚みを設定しました。
当初、このサイディングは2週間のKD(Kiln Dry)つまり人工的な強制乾燥で安定性を重視した材料を加工する計画でした。
しかし乾燥設備の内部を視察した際、その内部の熱伝導率の高い部分に深い茶褐色の物質が堆積していること、それが蒸留のようなプロセスで木部から放出された飫肥杉の耐候性成分であることに気付きました。
ここに改善の余地を見出した私たちは、木材の含水状態を空気中で安定させていくAS(Air Seasoning)をベースに、表層のみの熱負荷で成分を閉じ込め形状の安定性も高める方法に舵を切り、これをPAD乾燥として本製品の仕様を決定しました。
PAD乾燥にかかる時間はKDに対して12倍以上。製造におよそ半年の期間を要したとして、その耐用年数を増すことができるなら採用しない手はない、という判断でこのサイディングの製造スケジュールは予めデザインされています。
初回ロットの仕上げにあたるモールダー工程の日は現地工場でその作業と検品に立ち会いましたが、できあがった木質の生き生きとした色味、スムースでどこか柔軟さを感じさせる手触りはKDのそれとは別物のようでした。
ジョイントの形状についても、国内の施工セオリーに合わせた形状をベースにより扱いやすく、木材の膨張や収縮からも負荷を生みにくい形を追求しています。ウレタンボンドと釘の併用で雌実を固定するほか、環境やデザインにより脳天打ちでの施工がおすすめです。
OB6Pは最終加工ラインのおわりに、すべてのピースが検品を受けています。
節については、脱落するリスクのないものに限り許容し生き生きとしたテクスチャを欠損の心配なく楽しんでいただける製品となっています。
また4m弱の長さのうち抜け節などの軽微な欠点があるものの、そのまま、あるいは切り使いができそうなものは選別され、下記商品「OB6P-B」としてより安価にお求めいただけるように設定させていただきました。
飫肥杉との出会い、これまでレッドウッドとの仕事で得られたもの、建材の枠を越えて育てられたアイデア、そして現地宮崎の研究と技術者たちの協力で誕生したOB6P。その商品は今後、オプションやバリエーションを追加してより多彩な展開を予定しています。ぜひご期待ください。
【ご注意点】
注意点として、どのような環境下でも、木材本来の色味は経年変化で失われ、無塗装であれば銀白色へと変化していきます。
木材由来の油分が切り口や節から薄黒い液状に汚れを残す場合があります。
その他天然素材ゆえのあらゆる変化は起こり得るものとして、予めご了承ください。
"OB6P-B"
外装用サイディング
18mm x 働き幅123mm x 3,900mm
すべて心材、OB6Pの選別時に少数の欠点を許容したもの
PAD(Partial Air Dry)乾燥材
本実突き付け、化粧面ラフ仕上げ
材料単価(定価)
¥7,000 /平米
掛け率はお問い合わせください。
OB6P-Bは製品での再現性が確保できないため、
サンプルのご提供ができかねる商品です。
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